八森啓先生ありがとうございました。

八森先生は、瀬川先生と長く診療をされていらした先生です。私が２０００年に瀬川クリニックに研修に来た時にも、非常勤ではありましたが、毎日のように夕方いらっしゃって診療をお手伝いされておりました。瀬川先生を心から尊敬し、瀬川先生を助け、そして、私たちにもとてもやさしい先生でした。

患者さん達にも、とてもやさしく、そして時には厳しく接しておられました。都立駒込病院で感染症のご専門でいらしたのですが、脳波の読み方を瀬川先生に伺ったことをきっかけに、瀬川先生に魅了されてしまった、と仰っておりました。学会発表も多くされており、特にトウレット症候群については、おそらく日本で一番（世界一かもしれません）のデータをお持ちです。そして、重症筋無力症、自閉症、睡眠など、瀬川クリニックでの臨床研究にも多く従事されておりました。水曜日、木曜日の夜のカンファレンスも長く参加されていらっしゃいました。

２０１４年瀬川先生がお亡くなりになられた後も、私達後輩を助けるために、木曜日と土曜日の処方外来、木曜の診察、新患の診察を担当してくださっておりました。皆様もお世話になったと思います。

八森先生が時々「瀬川先生ならこうすると思うよ」と仰ると、「瀬川先生の御言葉」と思い、瀬川先生に代わってご指導くださっていらっしゃるのだな、とありがたく伺っておりました。いつも私達を思ってくださいました。

今年の年末年始はお元気でしたが、年明けインフルエンザを召され、その後の咳がおさまらず、重症肺炎となり、2月にお亡くなりになりました。１月１３日の外来が私たちのクリニックの診療の最後となりました。あまりにも急な訃報で、私達も愕然としました。「２月は木曜日は診療予約いれておいてね」「土曜日の外来は大丈夫大丈夫！」と仰っていた矢先のことでした。先生が、また、お元気な御姿で笑顔でいらっしゃるような気がしてなりません。本当に残念でなりません。

生涯現役を貫いた素晴らしい先生でした。
八森先生、瀬川先生とご一緒に、どうぞ私たちを天国から見守り、そして導いて下さい。
本当にどうもありがとうございました。

平成30年2月20日
星野　恭子

八森 啓 先生 ありがとうございました。

八森啓先生ありがとうございました。